Discordによるコミュニティが2023年12月5日(火)に一般公開致します。
このコミュニティは、僕がずっと実現したかった
ジュエリーやアクセサリー制作を学びたい人と、その気持ちを応援したい人が気軽に繋がれる場です。
2023年4月頃から着手して、ようやく形になり、
2023年12月5日(火)10時にリリースします!
という予定で動いておりました。
ところが・・・
公開5日前、リリースを目前にして、
大きな問題が発覚してしまいました。
完全に、私のミスで、
このコミュニティのありかたが、180度変わってしまうかもしれない
そんな重大なミスになります。
「学べる繋がる”場”」への思い
私が、彫金(ジュエリー制作)を始めた1996年当時、
いまのようにインターネットは普及していませんでした。
だから、電話と足で情報を探したわけですが、ここ仙台では、
相談できる人もいなくて、工具1つ揃えるのにも、たいへん苦労したのを覚えています。
でも、私は運が良く、いろんな職人さんや作家さんと出会う事ができました。
工具をもらったり、ロウ付けのやり方を教えてもらったり、商売に関する事などもたくさん教えてもらいました。
それは、当時、子供が生まれたばかりでたいへんだった私の
「もっと学びたい」
という必死な姿を見て、
「少しでも応援してあげたい」
という気持ちから、行動してくれたのだと思います。
本当に感謝しきれないくらい、たくさんの事を受け取りました。
当時の私の時と違って、いまは、インターネットがあり、YouTubeやインスタを始め、砂の数ほど情報が溢れかえっています。
通販で工具も材料も買えるし、製作が学べる学校や教室もずいぶん増えました。
しかし、このジュエリー制作の文化は、とても奥が深く、
知れば知るほど「もっと学びたい」という気持ちが強くなっていくと思います。
そんな私の思いや経験もあって、昨年4月頃より取り組んできたのが
製作を学びたい人と、その気持ちを応援したい人が、気軽に繋がれる”場”
です。
高齢化が進む日本。
2025年には、国民の3~4人に1人が75歳以上になると言われています。
あと3年後の話です。
今日の技術と文化を築いてきた団塊の世代の方々が、超高齢化し、古き良き技術が失われつつあります。
私は、この”場”を通じて、
日本のジュエリー製作文化・技術の継承と、
その下支えの、一端を担えるような存在
になれる事を願っています。
立ち上げ2年、3回の失敗
気軽に繋がれる”場”を形にできるのは
「オンラインコミュニティ」です。
そのためには、チャットができるツールが必要でした。
コミュティ立ち上げにあたり、
私は、実は3回失敗しています。
最初はFacebookグループから始めましたが、興味のない不要なおすすめばかり表示されるし、インスタをメインにやられている方が多く、そもそもFacebookを見ることがあまりない、という事もわかり、Facebookグループは半年位でクローズする事となりました。
Facebookグループの代替案として、Discordに着手しました。
Discordは、いろんなチャンネルが作れて、テーマごとに話せて便利なのですが、ただでさえメンバーが少なかった状態で、有料メンバー限定としてしまったため、参加者が増えず、今年7月でクローズする結果となりました。
結果、現在も運営を継続している「LINEオープンチャット」に行き着いたわけですが、投稿後に編集削除できなかったり、スパムが現れたり、LINE特有の既読文化もあったりして、私の目指すコミュニティにはなり得ないという事がわかりました。
そして、今回、7月にクローズしたDiscordを復活させた新しいコミュニティ「クラフトリエ」を、
2023年12月5日(火)
に、立ち上げる運びとなりました。
12月5日に公開したい理由
12月5日に公開したいのには理由が3つあります。
「ウォルト・ディズニー」の誕生日
一つ目は、
私が好きな「ウォルト・ディズニー」の誕生日だからです。
これは、今年創立100周年を迎えた「ウォルト・ディズニー・カンパニー」のように、
長く続く文化として根付いてもらいたい
といった個人的な思いがあります。
年末年始をまたぎたい
二つ目は、
「年末年始をまたぎたいから」です。
まず、年末年始をまたぐことで、Discordで繋がるタイミングが増えると思いました。
また、2024年1月には、
「IJT(国際宝飾展)」
「ハンドメイドジャパンフェス」
が開催されます。
その話題で話せることも多いのではないか?と考えました。
しかし、年末年始は皆さん慌ただしいので、
年末を避けたうえで12月5日としました。
「友引」だから
三つ目は、
「友引」だからです。
私の父は大工だったので、六曜を意識して、縁起の良い日にこだわっていました。
「友引」には
「友を引きこむ」
「友を引き寄せる日」
などと言う意味があり、慶事にふさわしい日柄であるため、コミュニティ公開日として相応しい、と判断した次第です。
なので、
12月5日(火)公開は、動かせません。
公開7日前、大問題が発生
今回のコミュニティ立ち上げに際し、WEBサイトのメンバーの皆さま約40人に、先行してご利用頂く事としました。
システムの整備しつつ、何となく形になった公開7日前。
大問題が発生しました。
完全に私のミスです。
なんと、
Discordコミュニティの名前「クラフトリエ」が、
商標登録されていたのです!
「クラフトリエ」は、手作りの技術を指す「クラフト」と、「アトリエ」と組み合わせた造語です。
手作りのジュエリー制作に特化した工房やスタジオのイメージで、芸術性と技術を大切にする人や学び手が集えるような場所といったイメージで名付けました。
名前を考えた時、もちろん、インターネットで検索しましたが、目立った競合もないうえ、非公開のコミュニティだから問題ないだろうと、商標のリサーチはしてませんでした。
完全に私の確認ミスです。
問題の大きさを知る
私もいくつか商標を持っていますが、商標は、
権利を主張できる指定区分が決まっています。
そして、「クラフトリエ」という商標は、
14類の「身飾品(アクセサリ)」で登録されています。
コミュニティは製品ではありませんが、もしかしたら
商標を侵害してしまう恐れがあるかもしれない
と考えました。
このコミュニティの目的は、日本のジュエリー制作文化の発展に寄与する事ですので、
誰も傷つけてはならないし、迷惑をかけるようなことがあってはならない。
やばい・・・
そこで、実際のところ、商標侵害にあたるかどうか、長年お付き合いしている弁理士の方に相談しました。
商標権は、商標自体(クラフトリエ/Craftelier)とその指定商品で権利範囲が決まっています。
T社(商標権者)の添付の商標権ですと、古澤(しん)様のサービス(アクセサリの作り方の講座)と近いのは、14類の「身飾品(アクセサリ)」です。
「アクセサリの作り方の講座」と「アクセサリ」が類似するのであれば、T社の商標権の権利範囲内になります。
この点は、微妙です。特許庁では、「アクセサリの作り方の講座(*出願するとすれば「知識の教授」)と「アクセサリ」は非類似ですが、裁判所は特許庁の判断とは関係なく判断しますから、類似すると判断する可能性はあります。
このため、最も無難なのは、しん様が「クラフトリエ/Craftelier」の名称を変更することですが、商標「クラフトリエ/Craftelier」を「知識の教授」で商標出願し、登録を目指すのも有力です。
商標登録してしまえば、T社から何か言われても、基本的には、「自社の登録商標を正当に使用しているだけです」と答えれば済みます。
ただし、特許庁で登録していても、裁判所でT社の商標権侵害だと判断される可能性はありますので、絶対に安心というわけではありません。
総合的には、現状では、T社の商標権侵害になっていないという理解はそれなりに合理的な考え方ですから、「知識の教授」で商標出願しておいて、立場を強化しておくのが妥当だと思います。
~ 弁理士からのメールを引用 ~
つまり、別の区分で
「クラフトリエ」で商標登録するか
まったく別の名前を考えるか
の二択ということになりました。
問題に立ち向かう
「クラフトリエ」という名前を推してくれた方々は、DMなどでもやり取りした事があり、いつもお世話になっている方々です。
できれば、この名前を使いたい。
でも、商標登録には半年くらい時間がかかるし、
取得できたとしても、争う事になるかもしれない。
その前に訴えられてしまうかもしれない。
しかも、冒頭でお話した通り、
12月5日(火)という日を動かしたくありません。
もう時間がない・・・・
「クラフトリエ」という商標を取得しない以上、
新しい名前を考えるしかありません。
そう思った時、「クラフトリエ」という名前を決めた時のことを思い出しました。
当初、「クラフトリエ」という名称は、インスタの投票で決めたものでした。
実は、この「クラフトリエ」という名前を決める時に、他に2つの案があって、合計3つの名前でどれがいいか、インスタで投票を行っていたのを思い出しました。
その3つとは
- クラフトリエ
- アトリーエ
- クラフトアベニュー
という3つです。
10月31日に投票を行った時は
アトリーエ 46%
クラフトアベニュー 8%
クラフトリエ、アトリーエが同率2位だったので、11月1日に決選投票を行いました。
その結果
アトリーエ 47%
と、
僅差で「クラフトリエ」に決まった
という経緯があります。
そうです。
もうひとつ、
素敵な名前があったのです!
ということで、苦渋の決断ではありますが、「クラフトリエ」という名前を使い続けるのもけっこうリスキーですので、
今回の、Discordによるコミュニティの名前を
「アトリーエ(Atelieer)」
に変更する事といたしました。
ちなみに、この「アトリーエ」という名前。
パっと見た感じ「アトリエ」を伸ばしただけのようですが、「アトリエ」という言葉に「~する場所や、~する空間」というようなニュアンスを加えて、
学びや制作のための、独自性と専門性を持った、ジュエリー制作のための創造的な空間や集まり
といったイメージで、作りました。
一応、心配なので、弁理士の方に問題がないか伺ったところ、次のような回答がありました。
「アトリーエ」だけですと、アトリエが付く他の商標と類似するとか、あるいは、そもそも識別力がないという理由で拒絶される可能性が高いです。
「識別力がない」という理由だけで拒絶された場合には、理屈としては、誰も商標登録できないので、逆に、誰でも自由にその名称を使用できるということになります。
ということで、
Discordによるコミュニティは、公開5日前に
「アトリーエ(Atelieer)」に改名させて頂く事となりました。
誕生秘話の裏話 実は・・・
以上、今回は、公開5日前に問題が発覚したわけですが、実は、この問題について一般公開する前に、
有料メンバーの皆さまに、洗いざらい暴露してしまいました。。。
今思えば、最後の最終決定だけ秘密にしておけば、
より、
どきどきワクワクな気持ちで楽しんで頂けたのではないか!?
と反省しております。
しかし、このような「感情的な体験」も含めて、皆さまに価値提供を続けていきたいと思っています。
そして、このWEBサイト、並びに、コミュニティを支えてくれている、
有料メンバーの皆さまには、
圧倒的な価値提供を続けていきたいと考えています。
今後も、少しでもお役に立てる情報、楽しめるコンテンツの提供に励んでまいりますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。
コミュニティ公開にあたって
ジュエリーやアクセサリー制作を学びたい人と、その気持ちを応援したい人が気軽に繋がれる場
Discordによるコミュニティ「アトリーエ(Atelieer)」
このコミュニティが、皆さまの心の拠り所となり、
日本のジュエリー製作文化・技術の継承と、
その下支えの、一端を担えるような存在
そんな存在になれる事を切に願っております。
しん つくり手応援サポーター