今回は、一冊の本についてご紹介します。
その本は、渡邊喜一郎さんという方が書かれた
「ディズニー心をつかむ9つの秘密」という本になります。
⇒耳で聞いて学ぶ(Audible)
渡邊喜一郎さんはオリエンタルランドのマーケティングから、
東京ディズニーリゾートのブランド構築などを行ってきた方で、
この本には、東京ディズニーリゾートの内部情報が赤裸々に書かれています。
つまり、ディズニーの経営戦略が暴露されているといっても過言ではない、
物凄い内容になっていて、
ディズニーの理念や存在意義、
集客からリピート対策、価格設定、
マスコミを上手に活用する方法などなど、
全部で、9つのテーマにわたって取り上げられています。
今回は、その中でも、
「ディズニー式アイデア発想法」
に焦点を当ててご紹介致します。
こういったアイデア発想法は、いろんな場面で役立ちますが、
ディズニー式アイデア発想法は、たくさんの人を驚かせて感動を生み出す
ディズニーならではのアイデアを生み出す手法です。
これからブランドを立ち上げる方や、既にブランドを運用している方、
新しい企画や商品を考える方にも役立つ情報が詰まっています。
また、記事のタイトルには
「3人の部屋」
と付け加えていますが、
これについては、この記事の最後でご紹介致します。
ぜひ最後までご覧ください。
ディズニー式アイデア発想法
ディズニー式アイデア発想法には4つの考え方があります。
・ブルースカイ
・遊び心
・常識外れ
・シンプル
ブルースカイ
アイデアを考えようとすると、
時間やお金、技術、人など、
さまざまな制約が立ちはだかることがあります。
ブルースカイとは、上空高く広がる青い空のように、
アイデアに一切の制約を設けないという考え方です。
つまり、
どんな突拍子もないアイデアであっても構わない
ということになります。
ブルースカイのアイデアは、制約なしで自由に発散させます。
そしてその後に、
時間や予算などのフィルターをかけてセグメントしていきます。
問題なのは、
アイデアが全く浮かばないことです。
制約のない状態でアイデアが出ないというのは、少し悲しいことですので、
この後ご紹介する「遊び心」や「常識外れ」の考え方をもって、
アイデアをどんどん出していきましょう。
遊び心
先ほどブルースカイについてご紹介しましたが、
アイデアがなかなか出てこないのは確かに問題です。
だからこそ、どんな突拍子もないアイデアでも構わないという考え方で、
遊び心を大切にしましょう。
大人になると、学生時代のように自由にいろんな体験をする機会が減ってしまうかもしれませんが、
ディズニーやテーマパーク、動物園などのアトラクションなどにチャレンジしたり、
様々な動物に触れてみたりと、
体を動かして楽しみながら遊んでみることで、
思わぬアイデアが湧き出ることがあります。
特に小さなお子さんがいるご家庭では、
子供たちと一緒にたくさん遊ぶことをおすすめします。
常識外れ
私は普段から真面目な性格だと思っていますので、
常識から外れたことに挑戦することはあまりありません。
日本人はまじめな気質を持っていると言われることがありますが、
人は自分にとって必要な情報や知識を重要視し、
固定概念にとらわれることがあります。
この固定概念を心理学や医学的な言葉で「スコトーマ」と呼ぶことがありますが、
普段、自分が正しいと思っていることや常識だと思っていることに疑問を持ち、
逆の視点で試してみることで、
新しいアイデアに繋がることがある
と思います。
シンプル
どんなに面白いアイデアでも、
うまく伝えることができなければ、
誰も興味を持ってくれません。
ディズニーの魅力のひとつとして、
シンプルでわかりやすいコンセプト
が挙げられると思います。
ディズニーランドは“夢と魔法の王国”
ディズニーシーは“冒険とイマジネーションの海”という
たった一言で、イメージを膨らませることができ、
実際に訪れて体験すれば、大人も子供もその魅力がすぐに理解できます。
ただし、このひとことを考えるのはなかなか難しいと感じるかもしれません。
実際、私自身もそうです。
しかし、今回紹介した本では、とにかく自分のブランドや商品が、
他人からどう見られているかを常に客観的に考えるのだそうです。
外から見て、どう見えるか
自己満足なアイデアにならないためにも、この
「外からどう見えるか」
を常に意識しておくことが重要なのです。
3人の部屋
次に、「3人の部屋」についてご紹介します。
これは、ウォルトディズニーが実践していた、
アイデアの作り方・まとめ方です。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、これは
「ディズニー3つの部屋」
と言われるものになります。
この3つの部屋には、
・ミッキー
・ドナルド
・ドナルドのおじさんのドレイク教授
の3人がいます。
3人はそれぞれ以下の役割があります。
・ミッキーは 「空想家」
・ドナルドは「批評家」
・ドレイク教授は「現実主義者」
これらの3人を、
1人の頭の中で順番にフェーズを組み、
ブレスト(ブレインストーミング)していきます。
フェーズの順番は、
①ミッキー
②ドレイク教授
③ドナルド
になります。
例えば、今回の4つのアイデア発想法で、あるアイデアが浮かんだら、
まずは、
ミッキーに託して夢のようなアイデアを作ります。
次にドレイク教授が、
ミッキーのアイデアを実現するための現実的な検討をします。
例えば
・予算はいくら必要か
・どんなメンバーが必要か
・どんなスケジュールが必要か
など、段取り的な内容を考えるのが、ドレイク教授の役割です。
最後にドナルドが、ミッキーとドレイク教授が出した案に対して、
本当に実現可能かどうか、事前に予測できるエラーはないかなど、
非常に現実的かつ、批判的な視点でアイデアを見直します。
このように頭を切り替えて3段階のフェーズに分けることで、
より現実的なアイデアに落とし込めるという流れになります。
まとめ
以上、今日は「ディズニー式アイデア発想法」についてご紹介致しました。
今回の話をまとめると、まずは以下の
4つのアイデア発想法でアイデアを出します。
・ブルースカイ
・遊び心
・常識外れ
・シンプル
次に、ミッキー、ドレイク教授、ドナルドの3人で、
より現実的に煮詰めていくという流れになります。
複数人でアイデアを出すと、面白いアイデアが生まれることもあるでしょう。
ぜひ、今回の話を参考にしていただき、実際にお試しいただければ幸いです。
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ブランドを作るうえでも、とても勉強になる本ですので、ぜひチェックしてください。