金や銀と比べると、プラチナの歴史は浅く、発見されたのは1735年頃になります。
また、金・銀と比較すると、プラチナの性質が際立って高いことが分かります。
今回は、その希少価値を見ていきたいと思います。
金は特に加熱処理の仕方を間違えると大変な事になります。焼鈍しと時効硬化・加工硬化についてまとめましたので合わせてご覧ください。⇒シルバーや18金の焼鈍しと時効硬化及び加工硬化について
プラチナの比重
プラチナの比重値は、他の貴金属と比較すると高い素材です。
一般的なジュエリー素材を用いて、全く同じデザインで指輪を作成した場合、プラチナが最も重くなります。
下記の記事では、金と金合金について詳しく解説していますので合わせてご覧ください。⇒「金と金合金によるジュエリー制作のゴールド素材」を見てみる
シルバー(SV950の場合)
指輪重量:約3g(比重:約10.4)
ここからは、シルバーで制作した場合の重量を基準として見ていきたいと思います。
ゴールド(K18の場合)
指輪重量:4.5g(比重:約15.4)
先ほどのシルバーで制作した場合と全く同じデザインの指輪を、18金で作成した場合、
シルバーと比べると、約1.5倍重くなる事が分かります。
プラチナ(PT900の場合)
指輪重量:5.8g(比重:約19.9)
同様に、プラチナで全く同じデザインの指輪を制作した場合、シルバーと比較すると、約2倍近く重くなります。
仮に、金とプラチナの地金価格が全く同じと仮定した場合、同じ指輪を作るにしてもプラチナのほうが高くなるという事になります。
金銀・プラチナ、真鍮や銅、鉄も含めて、ジュエリー制作にかかわる地金素材の比重や融点・成分などをまとめました。ブックマークしておくと便利です⇒「地金素材まとめデータベース」を見てみる
プラチナの融点
次に融点について。
純プラチナの融点は1769℃になります。
一般的に火事の温度は1100~1200℃と言われています。
金は溶けてしまいますが、プラチナは溶けません。
- シルバー 融点: 962℃
- ゴールド 融点:1064℃
- プラチナ 融点:1769℃
プラチナの耐蝕性
プラチナの安定した性質を表にしました。
なお、表中の「王水」とは、濃塩酸と濃硝酸を3:1の体積比で混合してできる橙赤色の液体です。
プラチナ合金の種類
他の貴金属同様、純プラチナでは柔らかすぎるため、割金(わりがね)を加えて合金とします。
ここでは、代表的なプラチナ合金について表にしました。
下記の記事では、ホワイトゴールドについて解説していますので合わせてご覧ください。⇒「ホワイトゴールドの特徴と種類」について見てみる
白金族の種類
ホワイトゴールドにも使われる「パラジウム」や、プラチナに使われる「ルテニウム」などは白金族と呼ばれる貴金属になります。
プラチナ(白金)に代表される白金族について、表にまとめました。
プラチナ合金と白金族まとめ
今回は、プラチナの特徴とプラチナ合金、及び白金族について解説しました。
ブライダルで多く利用されるプラチナですが、その希少価値を改めて確認しておきましょう。
下記の記事では、デザインによって異なるジュエリーの仕上げ工程について、その手順を解説していますのでご覧下さい。⇒「デザインによって異なるジュエリーの仕上げ工程」を見てみる