ハードワックスで作る「フクリン留め・ペンダント」の作り方(ラウンド・ファセットカット)

ロストワックス製法
フクリン留めペンダントの作り方(ラウンドファセットカット)

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キラキラ輝く天然石を包み込む「フクリン留めペンダント」。

ゼロから自分の手で形を生み出し、石がピタッと収まる瞬間の感動は、ジュエリー制作ならではの醍醐味です。

一見すると難易度が高く見えますが、正しい手順とちょっとしたコツを知ることで、あなたも一生モノのジュエリーを生み出すことができます。

今回は、ハードワックスで作る「フクリン留め・ペンダント(ラウンド・ファセットカット)」の制作過程をご紹介いたします!

ぜひ最後までご覧ください。

ハードワックスとは

ハードワックスは硬度が高く、主にヤスリやリューター等を使って、彫刻のように
削り出して作品を作ることができます。

 

 

ハードワックスの色による違いと特徴

ハードワックスには、さまざまな形がありますが、硬さによっても種類があり、主に3つの色で分けられています。

今回のペンダントでは「パープル」を使用しています」

 

 

ブルー(ソフト)

柔軟性があり、折れやすい透かし彫り等に適しています。

 

パープル(ミディアム)

ブルーとグリーンの中間のような、適度な硬さと柔軟性があります。

 

グリーン(ハード)

硬度があり、面や角をしっかり出したいデザイン等に向いています。

 

ハードワックス比較一覧表

柔軟性 ハンドカービング 硬度 (ShoreD) 融点 (℃) 粘度
ブルー 52 115.5 高い
パープル 55 115.5 やや高い
グリーン 56 116.6 低い

 

なお、他にもいろんなハードワックスがあり、色分けされていますので、気になった方は、各ワックスを購入して試してみて下さい。

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1.ワックスの切り出し

最初のステップはハードワックスの切り出しと、デザインの基準となるガイドラインの作成です。

下準備

まずはハードワックスを切り出し、各面を整えます。

その上に、デザインに合わせ、縦横の中心線や各パーツの幅など、緻密なケガキ線を直接引いていきます。

  • ポイント:土台となるブロックワックスの正確さが、最終的な仕上がりや対称性を大きく左右するため、非常に重要な作業となります。
  • 注意点:独学では見落としがちな「完全な直方体」の出し方や、ズレのない線のけがき方。ここでのわずかな歪みが後の工程で大きなズレを生み出します。ある工夫をすることで、精度の高い土台作りが可能になります。

2.石座の作成と石合わせ

今回のペンダントの主役である石をセットするための台座(石座)を削り出します。

石合わせ

石の大きさに合わせ、内側を大まかに削った後、手作業で少しずつ石がぴったりと収まるように微調整を行います。

さらに、石の輝きを最大限に引き出すための貫通穴を、中心に対して垂直になるようあけます。

  • ポイント:石が外れないよう、そして光をしっかり取り込んで美しく輝くよう、慎重に貫通穴を開けます。
  • 注意点:リューター任せにすると削りすぎてしまう危険な工程ですので、専用の工具で石合わせを行います。

3.全体の成形

四角い形状から、可愛らしい丸みのあるフォルムに削り出します。

削り出し

必要な幅を残してアウトラインを切り出し、余分な厚みを削り落としていきます。

石座の下部には、重みを抑えつつ強度を保つための特殊な削り加工を施し、美しい丸みを持たせます。

  • ポイント:見た目の重厚感と、実際の着用時の軽やかさを両立させるための、ジュエリーならではの大切な工夫です。
  • 注意点:どの部分をどのくらい残せば強度が保てるのか、独学では判断が難しいポイントです。石の形状に合わせた厚みの残し方や工具の的確な使い分けを学ぶことで、完成度が劇的に向上します。

4.最終仕上げ

チェーンを通すバチカンの加工と、完成に向けて最終的な仕上げを行います。

バチカンの加工

チェーンを通す部分に穴をあけ、全体を滑らかに整えます。

  • ポイント:細部にまでこだわることで、クオリティが高まります。
  • 注意点:細いパーツへの加工は、力が入りすぎると折れてしまうこともありますので注意が必要です。

最終仕上げ

最後に、全体的に紙やすりをかけ、アルコール等で作品を仕上げて完成です。

動画で制作過程を見てみる

ブロックワックスの切り出しから、石座の成形・バチカンの作り方、全体の仕上げまでの全行程を収録しました。

ワックスモデリングによるジュエリー制作の全体像がわかると思いますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

「フクリン留め・ペンダントの作り方」まとめ

今回はハードワックスを使ったフクリン留めペンダントの制作工程をご紹介しました。

全体の流れは、次のとおりです。

  • 1. ワックスの切り出しと下準備:正確な直方体に整え、中心線や各パーツのガイドラインを緻密にけがいて土台を作ります。
  • 2. 石座の作成と石合わせ:専用の工具を使って石がぴったり収まるよう微調整し、光を取り込んで石を輝かせるための貫通穴をあけます。
  • 3. 全体の成形と軽量化:余分な厚みを削り落とし、強度を保ちながら美しい丸みのあるフォルムへと削り出します。
  • 4. バチカンの加工と最終仕上げ:チェーンを通すパーツを整えて穴をあけ、紙ヤスリやアルコール等を使って細部まで美しく磨き上げます。

 

ハードワックスで作るジュエリーは、設計図をもとに、緻密な計算と精巧な技術が求められます。

「難しそう…」と感じた方もご安心ください。

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この記事を書いた人
首藤 栄美

ロストワックス講師&ジュエリーデザイナー。

宮城県仙台市生まれ。赤坂宝石彫金学院卒業後、パール製品の会社に入社し、デザイン・仕入れ・制作等の業務に携わる。退社後、赤坂宝石彫金学院の彫金科、ロストワックス科の講師として入社。6年後に独立し、気軽にご自宅でも出来るロストワックス教室を東京で11年間開業。2023年4月に故郷の仙台に戻り現在に至る。

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