今回は、ハードワックスを使ってウェーブリングを作る方法を、3ステップに分けてご紹介します。
数あるワックス素材の中でも「ハードワックス」は、彫刻のように、削ってジュエリーの原型を作ることができます。
金属と違ってサクサク削れますので、初めての方でも、本格的なジュエリー制作が楽しめます。
この記事では、動画と合わせて、3つのステップにわけ、ハードワックスによるウェーブリングの作り方をご紹介しました。
ぜひ、記事と動画を参考に、ハードワックスによるリングを作ってみてください。

ハードワックスとは
ハードワックスは硬度が高く、主にヤスリやリューター等を使って、彫刻のように
削り出して作品を作ることができます。
ハードワックスの色による違いと特徴
ハードワックスには、さまざまな形がありますが、硬さによっても種類があり、主に3つの色で分けられています。
ブルー(ソフト)
柔軟性があり、折れやすい透かし彫り等に適しています。
パープル(ミディアム)
ブルーとグリーンの中間のような、適度な硬さと柔軟性があります。
グリーン(ハード)
硬度があり、面や角をしっかり出したいデザイン等に向いています。
ハードワックス比較一覧表
色 | 柔軟性 | ハンドカービング | 硬度 (ShoreD) | 融点 (℃) | 粘度 |
---|---|---|---|---|---|
ブルー | ◎ | ○ | 52 | 115.5 | 高い |
パープル | ○ | ◎ | 55 | 115.5 | やや高い |
グリーン | △ | △ | 56 | 116.6 | 低い |
なお、他にもいろんなハードワックスがあり、色分けされていますので、気になった方は、各ワックスを購入して試してみて下さい。
ウェーブリングの作り方
1.土台となる「平打ちリング」を作る
まずはリングのベースとなる「平打ちリング」を作ります。
- チューブワックスをカットする
- 内側を削って指のサイズに調整する
- 外側の厚みと幅を整える
シンプルな工程ですが、ここを丁寧に作ることによって、バランスの良いウェーブリングに仕上がります。
2.ウェーブ状に削って立体感を出す
次に、平打りリングを「ウェーブ形状」に加工します。
- 表面にけがき線を入れて目安をつける
- プロペラヤスリで片面を削る
- 片面ができたら、もう片面を削る
平打ちリングよりも、やや難易度が上がりますが、ヤスリで少しずつ削って整えてください。
仕上げに紙やすりで滑らかにしておきます。
3.表面を「逆甲丸」に整えて仕上げる
最後はリング表面の仕上げです。
今回は、中央をくぼませた「逆甲丸」のデザインに加工して、柔らかい曲線美を表現していきます。
- 表面を丸ヤスリで大まかに削る
- スプーン型のスパチュラで整える
- 紙ヤスリやスポンジヤスリで整えて完成
最後、丁寧に仕上げることによって、見た目の美しさだけでなく、つけ心地も良くなります。
ハードワックスで本格ジュエリー制作
以上、今回は、ハードワックスを使ってウェーブリングを作る方法を、3ステップに分けてご紹介致しました。
ハードワックスで作るウェーブリングには、「削る」「整える」「仕上げる」の基本技法がすべて詰まっています。
ハードワックスによる原型制作の基本とも呼べる課題ですので、動画を見ながら、ぜひ作ってみてください。