「ノギス」は、0.05mm単位で計測できる、ジュエリー制作になくてはならない工具です。
今回は、ノギスの使い方について解説してまいります。

以下の記事では、初心者におすすめの彫金工具一覧をまとめましたのぜひご覧下さい。⇒「彫金を始めるための工具リスト」を見てみる
ノギスの基本知識
ノギスには、150mmや300mmなど、いろんな大きさがあります。
また、ダイヤル式やデジタル式もありますが、すぐ使えるノギスを1本持っておきましょう。
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各部名称
ノギスの各部名称は次のようになっています。

ノギスの各部名称
主尺と副尺
ノギスには「主尺(または本尺)」と「副尺(バーニャ または バーニア)」2つの目盛があります。

「主尺」と「副尺(バーニャ)」2つの目盛
ノギスを使う前に、まず、目盛が「0」点のところでピッタリ合っている事を確認してください。
0点がずれていると、測っても全てズレが生じてしまいますので注意してください。

目盛が「0」のところでピッタリ合っている
基本の測定方法
ノギスの基本的な目盛の読み方は、次の通りです。
①副尺の目盛0点が指す”主尺”の値を、粗読みする
下記写真の場合は、“20mmと少し”を指しています。(1mm単位)②副尺と主尺の目盛りが一致する点の”副尺”の値を読む
下記写真の場合は、“副尺3が主尺と一致”しています。(0.05mm単位)
なので、下記写真の場合「20mm+0.3mm=20.3mm」となります。
仮に、副尺の目盛が2と3の間で一致していたとしたら、20.25mmとなります。

ノギスの基本的な目盛の読み方
4種類の測定方法
ノギスの測定方法には4種類があります。
目盛の読み方は、基本どおりとなります。
1.外側の測定
ジョウを使って、厚みやリング外径を測定2.内側の測定
クチバシを使って、リングやパイプの内径などを測定3.深さ測定
デプスバーを使って、深さなどを測定4.段差測定
クチバシを使って、段差などを測定
1.外側の測定
ジョウを使って、リングの厚みやリング外径などを測定します。
下記の動画では、リング幅(3.0mm)とリング外径(20.0mm)を測定しています。
2.内側の測定
クチバシを使って、リングやパイプの内径などを測定します。
下記の動画では、リングの内径を測定しています。
動画が分かりにくいですが、18.05mmを指しています。
3.深さ測定
デプスバーを使って、深さなどを測定できます。
下記の動画では、地金の溶解にしようするアケ型の深さを測定しています。
動画では目盛が見えていませんが、目盛の読み方は、基本どおりです。
4.段差測定
クチバシを使って、段差などを測定する事ができます。
下記の動画では、L字に曲げたパーツの段差を測定しています。
目盛の読み方は、基本どおりです。(13.2mm)
番外編
ノギスは、止めネジで固定できますので、幅の広い板に線をけがく時などにも使用できます。
下記の動画では、銀板にノギスで平行線をけがいています。
ノギスの使い方まとめ
今回は、ノギスの使い方について解説致しました。
カニコンパスと合わせて、ノギスは基本的な道具になりますので、早い段階で覚えるようにしましょう。

下記の記事では「カニコンパス」の使い方について解説していますので合わせてご覧下さい。⇒「カニコンパス(ケガキコンパス)の使い方」を見てみる