日本のジュエリー制作において 「タガネ(鏨)」はなくてはならない工具です。
彫金(彫り)や、彫り留め、石留めやテクスチャーなど、その用途は多岐に渡りますが、
市販されているタガネは案外使いにくいもの。
そのため、作りたい作品や必要に応じて、
「タガネ」は自作して、自分の工具とします。
↓タガネづくりのイメージ
https://youtube.com/shorts/UmrAGes4pjI?feature=share
用途に応じて、タガネの種類はたくさんありますので、タガネの種類ごとに、その作り方を解説してまいります。
今回は、フクリン留めや彫り留めに必要な「平(ヒラ)タガネ)」の作り方について解説致します。
今回の材料は、赤タガネの片切 2号 です。
下記の記事では、タガネの種類について詳しく解説していますので合わせてご覧下さい。⇒「彫金や石留めに必要な”タガネ(鏨)”の種類」を見てみる
タガネの焼き鈍し
まずは、タガネの先端2cm位を真っ赤になるまで熱します。
その後、空中でゆっくりと放冷します。
これで焼き鈍しとなり、ヤスリや糸鋸での作業が可能になります。
鋼の焼き鈍しは、シルバーや18金と異なる点に注意。下記の記事では、焼き鈍しについて解説していますので合わせてご覧下さい。⇒「焼鈍しと時効硬化及び加工硬化について」を見てみる
タガネの成形
使いやすい長さにカットします。 指5本分くらいがちょうどよい長さです。
しっかり焼き鈍してあれば、糸鋸で切れます。
断面を平らに、また、今回はきれいに長方形を出します。
また、地金を打った時に傷がつかないよう、面取りをして、角を少し甘くします。
紙やすり、またはロールサンダーでヤスリの目を落とします。
ロールサンダーの場合は、面がダレないよう注意。
ここまでで、タガネの形が出来上がりました。
このまま使用していると、上面がめくれていって、
だんだん変形してしまいます。
そのため、
「焼き入れ加工」を行います。
また、焼き入れすると、硬くはなりますが、同時に”脆さ”も加わりますので、
「焼き戻し加工」を行います。
ここからは「焼き入れ」と「焼き戻し」について、動画を交えて詳しく解説してまいります。
タガネの焼き入れ
タガネの焼き戻し
仕上げ
平タガネの作り方 まとめ
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