「カニコンパス(ケガキコンパス)」は、地金に直線や平行線を引いたり、円を書いたりするときに使用する工具です。
今回は、初心者向けに、カニコンパスの使い方を解説致します。
なお、線や円を描く事を「けがく」と表現します。
“ケガキ”とあわせて必須の工具が「ノギス」です。下記の記事ではノギスの使い方を動画を交えて解説していますので合わせてご覧ください。⇒「ジュエリー制作に必要なノギスの使い方【動画解説あり】」を見てみる
直線をけがく
直線を引くときは、スチール定規を当てて、カニコンパスをやや手前に倒して(寝かせて)、スーッと引きます。
けがいた線を切るための「糸鋸」にはたくさんの種類があります。下記の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。⇒「彫金用糸鋸(糸ノコ)の種類とおすすめ鋸刃」を見てみる
円や平行線を描く
カニコンパスを使用すると、直線だけでなく、円や平行線を描く事ができます。
コンパスの幅を設定する
円や平行線を引くときは、まず、コンパスの幅を設定します。
スチール定規は、溝が彫ってありますので、引っかけて設定してあげると正確です。
円をけがく
円を描く時は、まず、中心となる点に、ポンチ(くぼみ)を打ちます。
通常、市販されているセンターポンチでも問題ありませんが、カニコンパスのけがき部分(コンパスと逆の尖った部分)を、強く押し当ててくぼみをつけます。
平行線をけがく
平行線をけがく時は、コンパスの軸側を地金の端に当て、手前に倒して、スーッと引いていきます。
直線をけがく時と同様に、力を入れ過ぎないのがポイントです。
平面ではなく、指輪を等分する際には計算する必要があります。下記の記事では「円周の等分方法」について詳しく解説していますので合わせてご覧ください。⇒「円周を等分する計算方法」を見てみる
カニコンパスのおすすめ
大きさが数種類ありますが、最初は、120mm~135mmくらいのものが使いやすいと思います。
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彫り留めなどで、より正確にけがきたい場合は、スプリングコンパスもあると便利です。
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下記の記事では、最初に揃えたい「ヤスリ」について解説していますので合わせてご覧ください。⇒「ジュエリー制作で最初に揃えたいヤスリと基礎知識」を見てみる
カニコンパスの使い方まとめ
今回は、カニコンパス(ケガキコンパス)の、基本的な使い方について解説致しました。
糸鋸やヤスリと合わせて、ジュエリー制作の基本的な工具になります。
その使い方を覚えておきましょう。
下記ページは、初心者~中級者に向けた「ジュエリー制作のロードマップ」です。どこから始めたらいいかわからない方はぜひチェックしてみて下さい。⇒「ジュエリー制作のロードマップ」を見てみる