ロウ付けとは、金属と金属とを溶接する方法です。
ロウ付けに使用する「ロウ材」には、様々な種類があります。
今回は、ロウの種類について説明したいと思います。
ロウ材の種類
まず、溶接したい対象物の素材によってロウが異なります。
銀ロウ
シルバー同士や、シルバーと他の金属を溶接する際に使用します。
主に、銀に銅と亜鉛を加えたものです。
- 銀同士
- 銀+金
- 銀+真鍮
これら素材のロウ付けの際に、銀ロウは特に相性がよく、扱いやすいと思います。
金ロウ
金に銀、銅、亜鉛を主に加えたロウ材が「金ロウ」です。
銀ロウ同様、とても扱いやすいロウ材です。
銅ロウ、真鍮ロウ
銅及び、真鍮同士をロウ付けする際に主に使用されます。
プラチナのロウ材
プラチナは他の金属と異なり、ロウ材を使用せずに母材同士を「共付け(ともづけ)」できます。
また、装身具に使用されるプラチナには「パラジウム」が主に含まれますが、純パラジウムは、プラチナのロウ材として最適です。
銀ロウについて
多くの彫金教室では、練習課題用の材料として銀(シルバー)を使用します。
ここでは「銀ロウ」について、その種類を解説したいと思います。
銀ロウの種類
銀ロウは、真鍮(銅+亜鉛)の合金です。
銀ロウには、
- 2分ロウ
- 3分ロウ
- 5分ロウ
- 7分ロウ
- 9分ロウ
- 早(はや)ロウ
とあり、それぞれ、銀1に対しての真鍮の割合比を表しています。
数字が低いほど、銀の割合が多く、融点も高くなります。
数字が大きくなるにつれて、銀の割合が少なくなり、融点が低くなります。
銀ロウは数字の低い方から使う
2分ロウと9分ロウに対して、同時に炎を当てた場合、融点の低い「9分ロウ」が先に溶けます。
早く溶けるため、「早いロウ」という言い方をしますが、作品を仕上げる時には、数字の低いロウ(つまり「遅いロウ」)を先に使うようにします。
ロウの種類についてのまとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ロウ材の基本知識について説明しました。
- 溶接する金属に応じてロウ材にはいろんな種類がある
- 銀ロウは2分ロウからあり、数字の低い方から順番に使う
ロウ付けする時には、これらの事を考えながら作業するようにして下さい。