ジュエリーのデザインプロセス!一点物と量産品の違いについて

ジュエリー製品のデザインプロセス ジュエリーデザイン

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ジュエリー制作には大きく分けて

・貴金属加工(手作り加工)
・ワックスモデリング(ロストワックス鋳造)
・その他加工(CADやマシンメイド等)

の3つの製造方法があります。

 

いずれの製造方法においても、

「デザイン」がなければ、製品を制作する事はできません。

 

そこで今回は、ジュエリー制作のデザインプロセスについて解説してまいります。

 

デザインのプロセスは、

一点物と量産品とでは、その過程が異なってきますので、

この記事を参考にして頂き、双方の違いについても見ていきましょう。

 

下記の記事では、一点物オーダーメイドに見られる「2つのタイプ」の特徴と、進めるにあたって必要な知識を解説していますので合わせてご覧下さい。⇒「一点物オーダーメイド”2つのタイプ”の特徴と必要知識」を見てみる

 

一点物(単品)制作

一点物(単品)制作の場合の、デザインプロセスの例として、 オーダーメイドを受けた際の流れを解説致します。

 

オーダーメイド制作の流れ

オーダーメイドの場合、

依頼主の要望に沿ってデザインを起こして製品を制作します。

 

このような注文制作の場合は、量産品の制作と違って、依頼してくれた人に喜んでもらい、満足してもらう事が大切なので、依頼主とのコミニケーションをとることが非常に大切になってきます。

 

そのため、依頼主と何度か会い、段階を踏んで進めていくことによって信頼に繋がり、納品後もより良い関係を築いていく事ができます。

 

一点物(単品)制作のデザインプロセスは大まかに次の通りとなります。

1.ヒアリング
2.デザイン画を描く
3.デザイン決定
4.制作する
5.完成品のチェック

 

1.ヒアリング

まずは、依頼主の人と話をして、好みや予算などを確認します。

・どんなデザインを望むのか
・いつ頃まで欲しいのか
・予算はいくらか

 

2.デザイン画を描く

依頼内容を踏まえて、 デザイン画を描きます。

デザイン画は完成した製品のイメージがわかるように描き、必要な場合は図面を添えます。

必要に応じて、2〜3点のデザイン画を描き、着彩もしておきます。

 

3.デザイン決定

デザイン画を見せて、その中から1点を決定します。

 

デザイン画を元に、一部アレンジしたり、メレを加えたりして、多少デザインを修正することもあります。

 

また、

専門家としてのアドバイスを求められた場合には、的確なアドバイスを行います。

 

決定したデザインの見積りを行い、納期を確認して注文(依頼)となります。

 

4.制作

依頼主はデザイン画から完成品をイメージしていますので、

デザイン画のイメージどおりに作る事が求められます。

 

自分で制作する場合は問題ないと思いますが、制作を外部に委託する場合は、

出来上がるまでの制作進行管理をしっかり行う事が大切です。

 

5.完成品のチェック

製品が出来あがったら、 デザイン画どおりかどうか、 石留めや仕上げの状態などについてチェック (検品) し、問題がなければ納品します。

 

なお、途中の製作過程を見せてあげることも、

お客さまとの信頼関係を築くうえで有効です。

 

ワックスモデリングであれば、ワックスの状態で見てもらう事が可能ですし、貴金属加工であれば、安価なシルバーや真鍮などで一度サンプルを作成して見てもらう事もできます。

 

途中の製作過程は、直接見せることができれば一番いいと思いますが、LINEやメールなど、オンラインでのやり取りも同様の効果を得ることが出来ます。

 

単品制作のデザインプロセス
  • 1.ヒアリング

    好みや予算などを聞く

    ●好みのデザインは
    ●予算はどの位か
    ●納期はいつか

  • 2.デザイン画を描く

    デザイン画を描く

    ●完成イメージが分かるように
    ●図面を添える (必要な場合)
    ●着彩をする

  • 3.デザイン決定

    デザインを決める

    ●的確なアドバイス
    ●見積り提示
    ●納期提示

  • 制作する

    デザインどおり制作する

    ●デザイン画のイメージどおり制作
    ●制作進行管理(外注の場合)

  • 5.完成品のチェック

    出来上がりをチェック

    ●デザイン画どおりか
    ●石留め、 仕上げの状態はどうか

 

一点物は、限られた地金から効率よく材料を作り出す必要があります。下記の記事では、1つの固まりから数種類の材料を作り出す方法について解説しましたので合わせてご覧ください。⇒「地金取りの順番とコツ」を見てみる

 

 

 

量産品の場合

量産のジュエリーといっても、1つのデザインで何百個も作るということは少なく、

少量のロット生産が主流です。

 

 

しかし、 少量と言っても、 ジュエリーはファッションの動きや世の中の流行、 景気等にも左右される商品です。

 

そのため、量産品の場合はデザインを単独の領域としないで、

商品開発全体の中に位置づけてとらえていきます。

 

量産品の主な流れ

量産ジュエリーの商品開発は次の通りです。

1.情報の収集

2.商品化の具体的検討

3.デザイン企画

4.制作企画

5.原型検討

6.製品化

製品のデザインプロセスまとめ

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