ファンを基盤として売上やブランドの価値を高める「ファンベース」

ファン育成

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今回は、佐藤尚之さんの「ファンベース」という本から、

なぜファンベースが必要なのかや、ファンベースを構築するための基本的な手法

についてご紹介します。

 

「ファンベース」は、ファンをベース(基盤)とする考え方を紹介しており、

ブランドとして成長していくうえで、非常に有益な情報が詰まっています。

 

一言で言えば、

「ファンを大切に、ファンを基盤として、
中長期的に売上やブランドの価値をあげていくこと」

がファンベースの定義です。

 

この本は、これからブランドとして活動していきたい方はもちろん、

すでにブランドとして活動している方にも非常に参考になる一冊です。

 

この記事では「ファンベース」が必要な理由と、ファンベースの構築方法について、私の考えも加えてお伝えしてまいります。

ぜひ最後までご覧ください。

 

下記の記事では、ちっちゃいブランドだから勝てる事をまとめてありますので合わせてご覧下さい。⇒『ちっちゃいブランドだからこそ勝てる「6つの強み」』を見てみる

 

ファンベースが重要な理由3つ

ファンベースが重要な理由は以下の3つです。

1.売上
2.時代
3.類友

 

ひとつずつ解説してまいります。

 

1.売上

まず、ファンベースの重要性について考える上での第一の理由は売上です。

 

パレートの法則(※)によれば、売上の大半はファンが支えていると言われています。

 

具体的には、

「結果の80%は、全体の20%の要素によって生み出されている」

という法則があります。

 

つまり、顧客の上位20%が売上の約80%を占めているのです。

 

そのため、新たなファンを増やさなくても、

この上位20%の購入回数が増えれば、売上を増やすことができます。

 

このように、ファンを基盤にしてブランドを成長させることが

「ファンベース」の基本となります。

 

※パレートの法則とは「全体の数値の8割は、全体を構成する要素のうちの2割の要素が生み出している」という経験則のことです。「80:20の法則」とか、「2:8の法則」等とも呼ばれています。

 

2.時代

次に、ファンベースの重要性に影響を与える要素として、時代の変化があります。

 

具体的には、以下の4つの要素が関連しています。

・人口減少
・高齢化社会
・超成熟市場による消費意欲減退
・新規顧客の難易度アップ

 

少子化で、今後、日本の人口はさらに減少して、2070年には総人口が9,000万人を割り込み、

高齢化率は39%になると、厚生労働省が発表しています。

 

高齢者は保守的な傾向があり、新しい商品に興味を示さないことがあります。

 

さらに、今の時代はモノが溢れており、

どこから何を買っても機能的な面での差が少なくなってきています。

これが超成熟市場の特徴であり、多くの選択肢があるため消費者は迷いやすくなります。

 

また、インターネットやSNSの普及により情報が溢れ、

広告費を費やして露出を図ってもなかなかお客さまの目に触れることがなく、

新規顧客を獲得するのが難しくなっているという現状があります。

 

しかし、このような状況の中でも、

ファンは新しい情報に耳を傾け、興味を示してくれます。

 

時代の流れによる社会と市場の変化に対応するためには、

「ファンベース」が必要なのです。

 

3.類友

ファンベースが重要な最後の理由として、

類友による口コミの力が増してきていることが挙げられます。

 

現在、SNSを中心に興味関心の似た人々が結びつきを持つことが増えています。

 

有名人やインフルエンサーの言葉よりも、

類友同士の口コミが非常に強い影響力を持つのです。

 

なぜなら、類友は似た価値観を持っており、

同じような関心を持つ人々の言葉は信頼されやすいからです。

 

例えば、100人のファンがそれぞれの類友10人に商品やブランドの魅力を伝えた場合、

その情報は1,000人に広まります。

 

さらに、その二次波及効果により、10人の類友が10,000人にリーチすることになります。

 

しかも、ファンはブランドへの思いが熱いため、濃い情報として広がっていくことになります。

 

このように、ファンベースを重要視することによって、

興味関心の強い新規顧客が自然に増えていくのです。

 

下記の記事では「ブランドらしさ」を醸成していくための方法について詳しく解説していますので合わせてご覧ください。⇒「ブランドらしさ」を作るためのブランディングとその方法 を見てみる

 

ファンベースの進め方

ファンベースの進め方のポイントは以下の3つです。

1.共感を強くする
2.愛着を強くする
3.信頼を強くする

ここからは、各項目ごとに、その進め方について解説してまいります。

 

1.共感を強くする

まず、共感を強めるためには、

ブランドや商品が重視する「価値」を伝えることが重要です。

 

これには、品質や価格などの機能的価値だけでなく、

ブランドの世界観やお客様への姿勢といった情緒的価値

そして社会や環境への配慮といった未来的価値を高めることが含まれます。

 

2.愛着を強くする

次に、愛着を高めることが重要です。

 

これは、あなたのブランドや商品を他の何物にも代えがたい存在にすることです。

 

愛着が強ければ、顧客は

「 あなたの商品じゃなきゃだめ(他の商品では満足できない)」

と感じるようになります。

 

これを実現するためには、

ブランドや商品のストーリーやドラマをしっかりと伝えることや、

顧客との接点を大切にし忘れられないようなものにすることが重要です。

 

3.信頼を強くする

最後に、信頼を築くことが大切です。

 

信頼は時間をかけて構築されるものです。

以下の要素に注力することで信頼を高めることができます。

・誠実性
・透明性
・驚きと感動

 

・誠実性

施策や問題が起こった際の対応が誠実であるかを考えることです。

 

また、失敗や不祥事があった場合でも、

隠さずにファンに誠実に伝えることも重要です。

 

・透明性

自社の仕事を細部までオープンにすることです。

 

細部を見せることで、ファンは

「このブランドの商品は間違いない」

と信頼感を持ち、誰かに伝えたくなるでしょう。

 

・驚きと感動

低い期待値を設定し、実際にはそれを上回る驚きや感動を提供することです。

このような経験はファンの心をつかみ、深く記憶に残ります。

 

以上が、ファンベースを構築する際のポイントとなります。

これらの要素に注力することで、

ファンベースの拡大と信頼の向上を実現できるでしょう。

 

下記の記事では、ブランドコンセプト設計の流れを体系化してご紹介していますので合わせてご覧下さい。⇒【保存版!】ブランドコンセプト設計マニュアル を見てみる

 

まとめ

今回は、佐藤尚之さんの「ファンベース」という本から、

ファンベースが必要な理由と進め方の基本的な部分をご紹介しました。

 

ファンベースは、ファンを、ブランドのベース(基盤)とする考え方を示したものであり、

ブランドの成長において、非常に重要な概念です。

 

新規顧客の獲得に注力するのではなく、

ファンに焦点を当てて結びつきを強くすることが、

持続的に売り上げを伸ばして、ブランドの価値を高めていくことに繋がります。

 

アマゾンへのリンクも貼っておきますので、ぜひチェックしてみてください。

この話が少しでもお役に立てれば幸いです。

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⇒耳で聞いて学ぶ(Audible)

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